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上海進出、上海起業、上海会社設立(uptodate 上海法律財務税情報:増値税)

2010年4月7日は国家税務総局から「増値税一般納税人資格認定管理弁法」を発表しました。


当管理弁法によって、増値税一般納税人資格の認定は簡易になります。


① 一般納税人の申請標準は低くなります。

② 申請資料は簡単になります。

③ 認定プロセスは簡易になります。

④ 認定審査時間を明確になります。

⑤ 一般納税人資格の効力を発生する時間を明確になります。


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Thinksmart・法律・財務・レッスン10 上海で起業して株式公開する方法

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ①

今、日本では成功のシンボルとして、【 起業 → 株式公開 → 億万長者 】ということが、日々マスコミを賑わしている友人からお話を聞きました。多くの若い起業家の方たちが、成功を夢見て新しい事業に挑戦されていると聞き、中国人もがんばろう!と刺激を受けております。しかしの中国では、まだまだ株式公開という目標よりも、【 自分の会社を設立する 】ということが、多くの若いビジネスマンの目標でしょう。

 

さて、今日からは 【 上海で起業して株式公開をする 】 というテーマを進めていきます。

 

まず、現在の中国株式市場。ここ数年、中国経済が著しく成長し、不動産の値段が経済成長率よりも高い成長率を続けるなど好景気でありましたが、中国の株式市場(上海、シンセン)が意外と低迷しております。

 

低迷している主な原因は下記の通りです。

 

1)        株式市場の詐欺事件がいくつかありましたが、それに対して政府は厳しい処罰を行いませんでした

 

2)        株式上場の目的が資金を集めるのみに集中し、集まった資金をいかにうまく利用して株主に

       還元するという意識が欠けている企業が多くありました

 

3)        よって株式市場に対する信頼感がなくなってしまいました

 

4)        また、中国株には流通株と非流通株の区別あり、非流通株の流通化に対する不安感が

    溢れております

 

5)        中国国内の優秀な企業はアメリカ、香港に上場することを目標としています

 

 

今では、中国の証券監理委員会もアメリカなどの監理経験を勉強して、いろいろな監理規定を

発表しました。厳しい監理によって株式市場に対する信頼感が回復すれば、中国の株式市場も

必ず経済の発展とともに発展するでしょう。

 

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ②

やはり株式公開の話題については上海でもよく聞かれます。

しかし多くの経営者の方々は次のように思っているようです。

 

「 やっぱり中国で株式上場できれば、かっこいいですよね。だけど、外資企業が上場するのはプロセスが複雑で、時間もかなり掛かるのでしょ?冷静に考えると、僕ら(外国投資者)にとって、中国で上場するのは難しいと思います。 」

 

確かに、中国で上場することは難しいです。手続きも複雑で時間が長く掛かります。

 

しかし、ここで2つのポイント。

 

1)         外資企業の上場資格

中国で設立した外資企業(外商投資企業)に対して、上場することは法律で許されております。

(株式会社に転換する必要などがあります)

日系企業の中国子会社 、台湾企業の子会社が中国で上場した実例があります。

ですから、資格の面からみれば、問題はありません。

いわゆる上場は可能です、上場できないことはありません。

 

2)         中国上場の必要性

中国市場を狙ったビジネス競争が激化していますで、将来中国の市場で一歩リードした地位を獲得するために、低コストで人民元を調達する資金力が勝負のポイントの一つになると思います。人民元調達という資金面から見れば、上場の申請時間が長くても、上場するメリットはあるでしょう。

 

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ③

 

ちょっと話しが横道に逸れますが、株式公開の話の前に、

まずは中国株式市場を簡単にご説明。
( 詳しい内容は中国株専門のサイトをご覧ください )

 

中国大陸証券市場は上海市場と深浅市場の2ヶ所があり、

それぞれの市場でA株及びB株2種類の株を取り扱っています。

 

A株は中国国籍の人及び中国の会社が投資できる株です。

外国籍の人及び外国の会社が直接A株を投資することはできません。

決済通貨は人民元になります。

 

B株は外国籍の人及び外国の会社も投資できる株です。

決済通貨は、上海市場はUSドル、深浅市場は香港ドル となります。

 

今、中国大陸証券市場は低迷が続いています。

長引く低迷のため政府も次々と対策を打ち出しておりますので、

そろそろ盛り上がってくるのではないとか見られています。

そのメインは A株。 もともと、B株は企業が外貨資金を集めることを目的に設定された株です。

すでに中国は外貨保有量がとてつもなく多くなってきておりますので、

わざわざB株で集める必要ななくなってきています。

ということで、今、A株が重要視されているのです。

 

ここで、こっそり豆知識をひとつ。

 

外国籍の人はA株に投資することはできませんが、

中国で設立された外資企業(外商投資企業)は、

直接A株に投資することができます。

それを上手く利用すれば、

外国籍の方でも直接A株に投資することはできます。

 

上海で起業して株式公開までかなり時間がかかるなぁと思われるのであれば、

その間中国の株に投資することは長期的に見れば魅力がある投資案かもしれません。

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ④

中国本土市場の上場基準について確認してみたいと思います。

 

中国本土市場では3年以上のビジネスストーリーがあり、

時価総額が5千万人民元以上であることなどが最低条件となりますが、

このうえで、国務院の証券管理部門、中国証券管理監督委員会の認可、

承認を得ることが必須となります

 

公募          : 既に国務院証券管理部門の認可のもとで公募を行っていること 

承認          : 中国証券監督管理委員会の承認を得ること

時価総額基準    : 5千万元以上

市場流通総額基準 : 発行済株式数の25%以上

               ( 時価総額4億元以上の場合は、15%以上 )

株主数基準     : 1000元以上の保有株主が、1000人以上

ビジネスヒストリー : 3年以上のビジネスヒストリー

業績基準      : 申請時、過去3年連続黒字

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ⑤

 

中国市場A株の上場条件は

(ちなみにB株上場はもう終了となりました)、

香港のメインボートの上場条件と比べた場合、こんな感じです。

 

メリットとしては、主に2点です。

        業績基準は過去3年連続黒字のみです。

香港の場合、最近の1年の税引後利益は

2千万香港ドル(3億円)を超えなければなりません。

且つ、さらにその前の2年の累計税引後利益は

3千万香港ドル(4億5千万円)を超えなければなりません。

 

◆  A株のP/E比率が香港のメインボートのP/E比率より高いので

より多くの資金を調達できます。

 

 

なお、香港市場の場合、普通1年半~2年で上場できますが、

A株の場合、3-4年間がかかります。

A株の上場時間は香港よりずっと長いです。

 

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ⑥

中国本土市場に上場することは、普通3年間の時間が掛かります。

香港の1年半、シンガポールの1年に比べると、確かに長いです。

では、どうしてそんなに長いのでしょう?

上場のステップはなんでしょうか?

 

1 上場の案を計画する

2 上場の要求に合う財務管理システムの構築

3 法律面の整理(例えば、ビジネスモジュールの整理)

4 「発起人」のアレンジ(中国の法律では5人必要、その中で、中国法人が半分以上必要)

5 有限公司から株式公司に変換(商務部の認可が必要)

6 上場推薦人資格がある専門会社から1年間の指導を受ける

7 募集資金用途に関する審査

8 証監会の審査(本人が証監会に行く必要があります)

9 上場

 

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ⑦

中国ビジネスの特色の一つは、

法律の明文規定のほかに、

「暗規則」もあるという点です。

「暗規則」は非常に重要であり、

これを理解することが中国ビジネスの第一歩となります。

 

 

海外のお客様から 

 

「法律規定に合う書類を提出したのに、

  どうして許可がおりないのでしょう?」

 

と、よく相談を受けます。

 

この理由は大体が、

確かに法律の明文規定に合っているのですが、

「暗規則」に合っていないので、

許可がおりません。

 

 

外商投資企業(外資企業)は、

A株に上場時も、

「暗規則」を理解しなければなりません。

 

 

下記には、

外商投資企業の上場に関する

いくつかの「暗規則」をリストします。

 

        純資産の金額は2億人民元前後がベスト。

純資産があまり大きくなると、逆に批准がおりません。

 

        市場占有率が非常に重要です。

業界内トップに近い地位があれば、

比較的に上場の批准がもらいやすいでしょう。

 

◆ 外資企業は今のところ製造業しか上場できません。

サービス業、貿易業の会社は上場できません。

 

        資金募集金額はあまり大きくなると、批准をもらいにくくなります。

 

        ビジネスモジュールが重要です。

親会社など集団内部の会社(いわゆる関係会社)との

      取引比率があまり大きくと、上場できません。

 

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ⑧

上場までのスケジュールをスムースに進める為に、

経験のある弁護士と会計士でチームを組み、

進捗や審査に関する提出書類などについて

綿密に計画しなければなりません。

 

 

上場までのプロセスは映画の脚本のように、

大枠として9段階のステップに分けて計画します。

しかし、以外にも上場に対して綿密に計画せずに、

「脚本なしで演技する」 企業が少なくありません。

慌てて演技する結果、

上場できないとか、

時間が予定以上にかかってしまい、

ベンチャーキャピタルから

プレッシャーをかけられたり、、、

となってしまいます。

 

 

例えば、

英領バージン諸島などのオフショア地に投資会社を設立して、

その投資会社の資本で中国に会社を設立するケースがあります。

 

 

その中国の会社が上場する場合、

中国の有限公司を株式公司に変換する時、

政府部門から、

投資会社としてのオフショア会社に対する

「会社状況に関する弁護士意見書」が要求されます。

 

 

この場合、

手元にあるオフショア会社の登録書類だけでは、

資料不足のため

「会社状況に関する弁護士意見書」が発行できません。

必ず、オフショア会社を設立したときの司法書士を経由して

ほかの資料を請求しなければなりません。

そうすると、普通5-6ヶ月かかってしまいます。

 

 

レッスン10 上海で起業して株式公開する方法 ⑨

上海でクライアント様とお話をしていると

よく耳にすることなんですが、

 

中国に上場することはHONDA、松下など

世界的に有名な大会社が行うことであって

世界のトップ500社でもない私の会社は、

中国市場上場なんて関係はありません。

 

と、おっしゃる方がいらっしゃいます。

 

 

実は、一番上場の可能性がある外資企業は

下記の条件を満たしているような会社です。

 

          進んだ技術を持っている

          独立性を持つ

          そこそこの規模がある製造業

 

日本の製造業は、

消費者に有名な大企業があり、

その大企業にパーツとして技術の高い製品を納めている

業界内では世界的有名な企業が多くあります。

 

そのような会社こそに可能性があり、

逆にHONDAなどの大企業は、上場しにくいようです。

 

 

今、中国の株式市場は底にあります。

今年及び来年は非流通株の流通化案 を進めております。

来年を目処として、非流通化問題を解決します。

その後、外資企業の上場も本格的に展開すると思います。

Thinksmart・法律・財務・レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ①

 

中国の消費者の消費力が次第に高まっていくことにより、中国の消費市場が日本企業だけでなく世界の企業に対して、注目される市場となりつつあります。次の巨大市場は中国とマスコミでは連呼されておりますが、実際はどうなのでしょう。関連する記事がネット上でも掲載されておりました。 

 

さあ、それでは市場の変化はマーケッターの皆様にお任せするとして、実際、日本の製品を中国で販売したいと考えた場合、どのようにアクションを取ればよいでしょうか?

 

現在考えられる方法としては下記の通りです。

 

① 中国の会社に直接販売します(一般貿易の方法)

② 中国で代理会社を探して、そこを経由で販売します

③ 中国で卸売貿易会社を設立して、直接販売します

④ 中国で小売会社を設立して、小売ビジネスを展開します

⑤ 中国で工場を設立して、生産した商品を販売します

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ②

 

もし中国の会社に直接販売する(一般貿易方式)場合、特に以下の2点に注意しましょう。

 

1)         契約書を調印する前に、中国の弁護士もしくは信頼できる調査会社に依頼して、中国の販売先に対して信用調査を行ったほうが良いでしょう。

中国の工商局には現地の会社の登録情報及び年間財務諸表を保管しております。簡単な信用調査だけでも、この会社の基本的な登録状況及び財務状況を調べられます。

私の経験では、日本の中小企業の皆様は信用調査の利用率があまり高くありません。やはり日本とは事情が異なりますので、信用調査を行わなければリスクが高いと思います。

 

2)         できるだけL/C ( 信用状 : Letter of Credit を決済手段とすること。

    中国企業の信用状況は日本よりも悪いです。その理由として、ここ数年で民営中小企業がどんどん      

    設立されましたが、民営中小企業は信用面からなかなか銀行から借入ができないということがありま    

    す。正直資金繰りが厳しい所が多いというのが現状です。中国の国内販売では、一番危ない企業相 

    手が中国民営中小企業と認識されています。ですから、できるだけL/Cを決済手段としたほうがよいで

    しょう。 

 



レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ③

 

中国の販売代理店を経由して商品を販売する場合は、下記の3点を注意しましょう。

 

1)         販売代理店の信用調査を必ず行うこと。信用の悪い販売代理店と取引してしまうと、金銭的な損失を被るだけでなく、御社の商品ブランドに対して被害を受けるリスクが発生します。

 

2)         知的資産保護(商標登録または特許登録)の準備をしましょう。過去のケースでは、販売代理店が仕入れ先メーカーの商標登録を勝手に行ってしまうケースがありました。

知的資産保護については、こちらをご参照ください。

   

3)  契約書作成時には慎重に対応する必要があります。よく見かけられる例としては、簡素で1ページほ  

    どしか内容が記載されていない販売代理店契約書を交わされる企業の方がいらっしゃいます。1ペ 

    ージだけで販売代理契約のリスク管理することが不可能です。販売代理契約書については、必ず弁 

    護士、特に中国での実務経験のある弁護士に依頼するのが安全です。

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ④

 

今では多くの日本企業が直接中国で現地法人もしくは連絡事務所を設立して、自社の製品を中国で販売しています。事務所設立及び卸売貿易会社の設立に関しては、もう一度復習をしたいと思います。

 

現地法人と連絡事務所、一番の大きな違いは、連絡事務所では直接営業を行うことができません。つまり、連絡事務所の名義で中国の顧客と契約を結ぶことはできませんし、連絡事務所の名義で中国の顧客にインボイスを発行することもできません。

 

では、直接営業ができない連絡事務所、一体どんな役割のために設立するのでしょうか?

 

        顧客開拓       : 直接営業はできませんが、顧客を開拓して日本本社の名義でこれらの顧客と

                              取引することができます。

        顧客調査機能 : 信用調査の上、直接顧客を訪問して、調査を行うことができます。

        顧客連絡機能 : 商品を売る場合、売った場合の取引上の連絡拠点。

        市場情報収集機能

        アピール機能 : 弊社は中国で処点を持っていますよ、というアピールをすることができます。

 

 

細かい話になりますが、連絡事務所の場合 首席代表及び一般代表に対する個人所得税の徴収が現地法人と異なる処理方法になります。また、連絡事務所は通常経費ベースで税金(営業税及び法人税)を納付します。税金は月額の経費をベースに約9.8%が課税されます。このような点も考慮して、現地法人にするのか連絡事務所にするのかを決定されるのがよいでしょう。

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ⑤

 

中国で貿易会社を設立して、日本の製品を中国で販売することもできます。

 

貿易会社の場合、大まかに分けると卸売貿易会社と小売貿易会社の2種類になります。さらに卸売貿易会社の場合、保税区内貿易会社と商務部8号令に基づいて設立される卸売貿易会社の2種類です。

 

2004年12月までは、外資の貿易会社を設立したい場合、保税区内での設立しか認められていませんでした。しかし、輸出入経営権が与えられないため、輸出及び輸入の場合、必ず輸出入経営権のある中国資本の外貿会社に経由して手続を行わなければなりませんでした。

 

2004年12月に商務部の8号令を発行してから、保税区に限らずどこでも貿易会社を設立することができるようになりました。そして、輸出入経営権も与えられるようになり、自社の名義で輸出入を行うことができるようになったのです。

 

この発令により、保税区の外資誘致に大きなメリットがなくなったことで、保税区に対して大きな影響が起こり、保税区が中央政府と交渉した結果、2005年8月に商務部が通知を発行して、保税区の貿易会社でも輸出入経営権を申請することができるようなりました。しかし、2点を注意する必要があります。

 

1)         最終審査は商務部で行います(保税区ではありません)

 

2)         保税区内貿易会社が取り扱うことができる商品の種類には制限がありません。例えば、1社が10種類以上の商品(家具、パソコン、酒など)を輸出入することができます。しかし、商務部8号令に基づいて輸出入経営権を申請すれば、取り扱う商品の最高種類が5種類しかできません(実際は2種類までしか認められていないようです)

 

貿易会社を設立して製品を販売する場合は、自社の製品数に合わせて会社の設立方法を考えなければいけません

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ⑥

「商品を販売する目的は何か?」 と聞かれた場合、殆どの方が大きな目的のひとつとして「お金を儲ける」という答えられるでしょう。「お金を儲ける」は間違えではありませんが、その前に一つの条件を付けなければなりません。つまり、「安全にお金を儲ける」。

 

私の経験では、中国で貿易会社を設立した外資企業の中で、「安全にお金を儲ける」ことに関心をしめさなかったために、結局最後に問題が発生してしまったことが少なくありません。

 

実例 その1

 

中国人の名前を借りて、外資ではなく中国企業として貿易会社を設立する。なぜ、自分の名義で会社を設立しないかというと、

 

1)      中国人の知り合いから、「中国で外資貿易会社を設立することは、審査が厳しく、とても難しい。」と、間違った情報を知らされた。

 

2)      中国企業として貿易会社を設立すると、資本金が少なく済む。

      中国国内貿易会社の最低資本金:50万人民元(約700万円)

      保税区外資貿易会社の最低資本金:20万米ドル(約2,300万円)

 

しかし、中国人の名前を借りて貿易会社を設立する場合(つまり、株主が中国人になる)、いくら裏で、その中国人の株主と出資契約書を結んでも(契約書では、中国人の株主が名義上のみ、実際の出資者が日本人の投資者などを規定する)、中国の法律上、実際の出資者である日本人投資者の利益を保護することはできません。また、この貿易会社が利益を出しても、利益を日本人投資者に配分することは難しいでしょう。

 

御社がもし自社商品を中国で販売したい場合は、上記のような「偽中国国内資貿易会社」の方式は採用しないほうがよいでしょう。

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ⑦

卸売貿易会社を設立すると、次は中国国内の販売ルート構築ですね。

 

どこの国でも同じですが、販売ルートの構築には主に以下の2種類でしょう。

 

1)         販売代理店を経由して製品を販売

2)         直接顧客に製品を販売

 

中国では、まだまだ信用できる取引先の数が多くありません。

日本の商業活動に比べて、下記の特徴というか注意点があります。

 

1)         資金回収ができない比率が高い

2)         資金回収の期間が長い

3)         地域によって、信用状況にかなりの差がある

4)         外商投資企業(外資企業)の信用度が一番高い、民営企業(中国資本民間企業)が一番低い

5)         資金回収できない場合、基本的には協議で解決する方向となる

 

ですから、信用調査が極めて重要です。

信用調査にあたって、3点を特に注意して下さい。

 

1)         対象先の売掛金の金額及び期間

2)         対象先の買掛金の金額及び期間

3)         対象先の粗利益 ( 信用調査だけでなく、値段交渉のデータとしても利用)

 

顧客信用管理は継続的に行われければなりません。よくあるケースとして、最初の2~3回の商売、特に金額が小さい取引ではきちんと信用を守りますが、取引先としての信頼が出来てからの大きい金額の取引になった途端に代金を払わなくなることがあります。

 

 

ぜひ、ご注意下さい !!

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ⑧

 

中国での販売信用管理が日本よりずっと難しいことは、このシリーズで何回も強調してきました。中国の商業信用状況には、まだまだ懸念があります。

 

最近、ある大手調査会社が最新の調査データ(04年度)を発表しました。この調査では、中国にある外商投資会社(いわゆる外資企業)を調査対象先として、中国の商業信用状況のアンケートを行い致しました。調査報告の一部を紹介致します。(1問につき複数回答可によるアンケート)

 

 販売先との支払い決済方法 

現金          10%

小切手         24%

電信為替(T/T)   74%

銀行為替手形    29%

その他          6%

 

 販売先の支払い方法 

前払い          22%

代金交換         20%

信用状(L/C)      11%

銀行口座送金     73%

その他           4%

 

 販売先との支払い期日 

30日      32%

60日      44%

90日      33%

120日      6%

150日      1%

180日      4%

180日以上   3%

 

【 業種別支払い期日 】

電機    69日

化学    65日

IT      70日

繊維    53日

消費財   63日

その他   86日

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ⑨

 

最近よく頂くご質問です。

 

「 商務部8号令に基づいて卸売貿易会社を申請する場合、北京にある商務部の審査を受けなければならないとのことですが、その審査がとても厳しくてなかなか申請が下りないという情報が入ってきたのですが、本当ですか?実際、申請に対する成功率はどのぐらいなのでしょうか? 」

 

あれこれ憶測をしてもしょうがありません。昨日、この質問について、直接商務部の審査担当責任者“黄乃華所長”に連絡を取ってみました。

 

黄所長から頂いた回答です。

 

1)        噂されるほど商務部の審査は厳しくありません。故意に許可を下ろさないということもありません。

 

2)        それでも実際、申請が却下しているのは事実です。許可できない理由は下記の通りです。

 

        登録資本金と事業規模が一致していません

             法律では、卸売貿易会社の最低資本金は50万人民元(約700万円)です。以前ブログの中

             で、実際許可が下りるのは最低資本金よりも多い400万人民元(約5,600万円)でないと

             可能性が低いと書きました。この点について黄所長の話では、段々と資本金に対する審査

             要求も緩くなってきており、上海市の外資企業が80万人民元(約1,120万円)で申請許可

             が下りたケースもあるそうです。

 

             しかし一番大切なことは、登録資本金と事業規模が一致しなければなりません。例をあげると、

      ある貿易会社A社は資本金50万人民元で申請を行いましたが、事業規模については年間

           売上高数億人民元(数十億円)と申請されていたそうです。この場合、登録資本金と事業規模

           が一致していないという理由で申請を却下したそうです。

 

        申請文書の準備がよくありません

 

      特にF/S(フィジビリティスタディー)の内容があまり良くないケースが多いようです。他には、年度 

      の会計審査報告書を一緒に提出していないということも書類不十分で却下することもあるそうで

      す。

 

        経営範囲の幅が多すぎます

 

      1社で10種類以上の商品を経営範囲に記入していました。これも申請がおりません。

 

        赤字です

 

       既存企業が経営範囲変更として申請する場合(例えば、保税区の貿易会社)、過去の年度

       利潤実績も審査の対象になります。もし過去の実績が赤字であれば、申請許可が下りる

       可能性は低くなります。

 

以上のことを考慮して申請を行えば、早ければ3~4ヶ月で申請が下りるそうです。

(地方外経委の審査を含める)

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 ⑩

 

商務部の8号令によると、製造会社は経営範囲に貿易の内容を増加することが可能になります。

中国に工場を持っている外資系製造会社にとって、とても意味のある変更となります。

今までは、工場が独自で貿易を行うことはできません。

もし貿易を行うと、「経営範囲超過」と見なされ、罰金を科され、ひどい場合営業停止となります。

 

その例として、中国中央テレビの法律番組で下記のような報道がありました。

 

 

ある外資企業が中国国内の市場をターゲットとして、中国の東北地方に工場を設立しました。

最終製品を製造するのに、新しく設立した工場で一部の部品を生産(最終商品の40%くらい)。

残りの部品(60%くらい)については海外の工場から輸入。

最終工程で、中国国内で生産した部品と輸入した部品を組み立て、中国市場に流通させようとしました。

 

 

しかし、、、

 

 

海外から輸入した部品部分が製品と見なされ、この最終製品を販売するためには貿易の営業ライセンスが必要であると工商局に指摘されてしまい、自社で販売するのであれば国内工場で生産した40%部分の部品しか販売できない、ということになってしまいました。

 

 

また、蘇州にある某韓国企業は中国国内における原材料調達コストの値上げの傾向を読み取り、故意に多くの金属原材料を仕入れました。原材料の価格が仕入れ価格より高くなったときに、それを他社に販売して多くの利益を手にしました。しかし、工商局に発見されてしまい、巨額の罰金を科されてしまいました。

 

 

今後は、工場でも貿易業務の申請ができ、許可が下りた範囲で貿易業務を行うことができます。

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 

 

製造会社(工場)は貿易の経営範囲を増加するによって、下記のメリットがあります。

 

1)         販売ルートの最大限利用

貴重な販売ルートに自社製品だけではなくて、他社製品の販売も行えるようになります。

製造競争により利益が圧迫する時代では、この方法により付加価値を付けて販売することが重要です。

 

2)         サイプライセンター機能

中国に会社を持っていない日本の同業者に対して、中国市場におけるサプライセンターの機能として協力することができます。

 

 

但し、2点だけ注意する必要があります。

 

1)         製造の売上高及び貿易の売上高の比率

貿易の売上高が総売上高の50%を超えてはいけません。

もしこの比率を超えると、製造企業としての優遇政策が受けられません。

 

2)         貿易商品の制限

中国から海外に輸出入を行う場合、自社製品と同種類の製品しか取り扱いができません。

中国国内で販売を行う場合は、取扱製品の制限はありません。

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 

 

この10年、上海の小売市場が著しく発展を遂げました。

 

世界各国の商品が上海の市場に殺到しており、その競争原理から中国国産品の質もだんだんと高くなっています。今では市民の購買意欲が旺盛なために、小売市場は大活況。その結果、上海での店舗家賃、運営費用なども上がっています。世界から上海に集まり、国内で上海に集まりと、以前に比べ上海市場で小売業を成功させることは容易なことではありません。

 

しかし、やはりまだまだチャンスがあります。上海の個人平均GDPが5,000ドル(約60万円)を超えました、上海に常駐している外国人(台湾・香港を除く)の数も何十万人以上となっています。

上海では、消費力のある階層が、どんどんと形成されています。

 

上海人は中国で一番ブラント品が大好きです。ブラント意識が中国のほかの地域より高まっております。

特に上海のOLはブラント商品がとってもとっても大好きです。上海は昔から、“おしゃれ”と“美食”の街と言われているくらいですから。

 

では、上海小売市場に進出する場合、法律面、財務面では、

どんなことに注意しなければならないのでしょう?

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 

商務部の8号令によりますと、今では中国で外資の小売会社を設立することができます。

 

設立条件として、外資小売会社は必ず運営する店舗が必要になります。

そして、法律上の最低資本金が30万人民元(420万円)です。

 

審査について、基本的には省レベル(日本の県レベル)の外経委が審査を行います。この点は外資卸売会社の審査と異なります(卸売会社は商務部が審査します)。

しかし、ある一定条件の場合、独資小売会社も商務部に設立申請を提出しなければなりません。

 

設立に関しては、2点を注意する必要があります。

 

1)         登録住所の選択(所得税税率の問題)

 

上海で小売会社を設立する場合、浦東地区 に登録する場合、法人税が15%、浦西地区に登録する場合、法人税が33%です。

 

2)         増値税一般納税者の申請

 

増値税について、今後紹介致します。なお、一つポイントととして覚えておいて頂きたいことは、中国で商品販売をする場合、増値税一般納税者資格がなければ、基本的に商売ができません。

そして、いま浦東でもし増値税一般納税者を申請する場合には、最低登録資本金として100万人民元(1400万円)が必要になります。

 

ということは、外資小売会社の法律上の最低資本金が30万人民元であっても、増値税一般納税者の申請をするために、結局資本金100万人民元が必要になります。

 

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 

通信販売、テレビ販売、インターネット販売などいろいろな販売の手段が流行っております。

これらの販売手段を中国で展開したい外資企業も少なくありません。

 

商務部の8号令が発行する前は、上記のような通信販売業は外資企業として設立することができませんでした。その時、中国でビジネスを展開したい企業がよく使った方法は、名義上の中国人株主を探して、「偽内資会社」を設立するなどします。ある某国の有名な化粧品通信販売会社もこの方法を利用して、上海に進出しました。この方法は法律上のリスクが大きく、且つ、利潤配分ができません(うらの方法を利用しなければなりません)。ビジネスが上手くいけば行くほど、このような問題は後で大きくなるでしょう。どこの国でもそうでしょうが、軌道に乗っているビジネスの利権を簡単に手放したりすることはないでしょうから。

 

さて、商務部の解釈では、通信販売、テレビ販売などは特殊小売業と見なされます。

商務部の8号令により、今では外資企業として特殊小売業を設立することができます。

しかし、下記の2点を注意する必要があります。

 

1)        登記審査は商務部が行います(※普通の小売は省レベルの外経委が審査)

2) 普通の小売会社と同じように、店舗も構える必要があります

レッスン9 日本の製品を中国で販売する方法 

 

最後に、製品販売のために工場を設立するケースです。法律では、工場設立の最低資本金は14万米ドル(葯1,500万円)です。但し、資本金の額と事業計画の資金規模が合っていなければ外経委の批准をもらいにくくなります。当たり前のことですが、工場を設立することは貿易会社や事務所を設立するより、はるかに投資金額が多くなります。

 

それでは、中国で製品を販売するために、なぜ中国に工場を設立するか?

今まで進出された外資系企業の多くは以下のような理由が多いようです。

 

1: 将来有望な中国市場で販売シェアを獲得するため

2: シェア拡大のために取引先のお客様が中国に進出したので

3: 日本から輸出するのでは、取引先のコスト要求にこたえられないので

 

まとめますと、主な要因は大手メーカーによる市場拡大と部品メーカーのコスト削減&サプライチィーン戦略という図式が見えてきます。そして今では、工場の増加・生産力の向上により中国市場の値段競争が激しくなっております。ですので、これからはブランド戦略、特許戦略などが重要な戦略として位置づけられます。

 

 

( 工場設立のプロセスはとても複雑です。それに関する法律問題及び税務問題については、近いうち

    にコラムで紹介していきたいと思います。 )

Thinksmart・法律・財務・レッスン7 上海の会社の銀行口座管理 について

レッスン7 上海の会社の銀行口座管理 について ①

 

中国は外国為替管理が非常に厳しい国です。おのずと、銀行口座の管理も日本より厳しくなります。銀行口座の種類は日本より多く、うまく管理しなければ、いろいろな事故が発生します。中国で設立する会社の銀行口座は、大きくに分けると外貨口座及び人民元口座の2種類となります。 外貨口座の場合、主に資本金口座、借入専用口座及び決算口座の3種類です。この3種類の口座には認められる入金の性質がそれぞれ違います。間違えて、違う口座に入金してしまうと、入金したお金が使えなくなることもあります。人民元口座の場合、主に基本口座及び一般口座の2種類です。

 

レッスン7 上海の会社の銀行口座管理 について ②

外貨口座の管理は、以下のように行わなければなりません。

1) 印鑑の管理

銀行決済で必要な印鑑は、会社の「財務専用印鑑」及び「法人代表印鑑」です。
会社の社印もときどき使用します。

この三つの印鑑は中国の企業運営において非常に重要なものです。この社印には法律責任があり、誰かが勝手に 1千万人民元を保証します ○○有限公司 と書いてある紙に社印を押せば、社印自体が本物であれば、その責任は会社が負わなければなりません。厳しく管理しなければならないものですが、実際、よく総経理の方が社印及びほかの重要な印鑑を財務担当に渡して、銀行に行かせることがあります、それを見ると、私は本当に心配になることがあります。

2) 銀行の有効印鑑をうまく決めます

通常、邦銀の上海支店で外貨口座を開設する場合には、印鑑届けに有効印鑑を保存します。有効印鑑はサインでもOKですので、現地に駐在員がいない場合、有効印鑑をサインにすることが一つの管理方法になります。

3) 資本金口座/借入専用口座/決済口座

資本金口座は資本金及び増資金入金の専用口座です。新会社を設立する場合、出資金は資本金口座に送金します。通常の収入金を資本金口座に入金してはいけません。もし間違えて入金したら、銀行に書面説明文書を提出して、その間違えた入金を資本金口座から移さなければなりません。

借入専用口座は親会社からの借金および銀行からの借金の専用口座です。借入専用口座の開設には、まず「外債登記」手続きを行わなければなりません。

決算口座は通常の収入(貿易収入及び非貿易収入を含める)の入金専用口座です。決算口座には最高限度額があります。その限度額以上に外貨収入がある場合、決められた時期までに人民元に両替しなければなりません。

4) 銀行口座残高管理表作成

毎日銀行口座残高管理表を作成します、その目的は以下の2点です。
その1 : 不正事項の発生を防ぎます。
その2 : 支払うの管理。資本金口座、借入専用口座及び決算口座からどっちでも 他社向けの支払うことができますので、口座の残高を管理しなければ、混乱になります。

 

レッスン7 上海の会社の銀行口座管理 について ③

 

人民元基本口座及び人民元一般口座の区別には2点あります。

1) 基本口座は現金の入金及び出金OK
2) 基本口座は一つしか開設できません

人民元一般口座は毒薬になる可能性があります。

実際こんなことが起こりました。

ある外資企業に女性の財務担当者がおりましたが、その女性の夫も同じ外資企業の営業を担当しておりました。ある日、その財務担当者がこっそりと1つの人民元一般口座を開設しました。その一般口座の残高がゼロだったため、ボスや財務部の他のスタッフは全く気付きませんでした。

そして、ある日その営業担当が売上の大きいお客様に請求書を提出した時、入金口座を通常の基本口座から、こっそり開かれた一般口座に変更しました。お客様は人民元一般口座の口座名が、その外資企業の名前だったので、なんの疑いなくその一般口座に送金しました。

2週間後、その外資企業は一般口座のstatementが届いたため調査したところ、一般口座が勝手に開設されていることを発見しましたが、その時は既に遅し。財務担当者はお客様からの入金を確認次第、個人口座に送金して、夫婦そろって会社を退社して逃げておりました。


Thinksmart・法律・財務・レッスン5 中国投資の資金計画について

レッスン5 中国投資の資金計画について ①

中国に会社を設立する場合、スムースな投資資金調達計画が経営者にとって非常に重要な課題になります。外資企業が中国で資金調達をするのは少々難しい所がありますので、事前に計画する必要があります。

 

実際、外資企業の資金調達に対する制限を段々と中国政府は強化しています。

 

中国、外資の資金調達制限・人民元切り上げ思惑投機警戒(NIKKEI NET)

http://www.nikkei.co.jp/china/special1/20050624cb86o081_24.html

 

中国内資金調達の現実と中国企業展開へのイニシアチブ(YOMIURI)

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/hanai/at_ha_05060801.htm

 

日系企業の現状と課題について

http://www.jcipo.org/shiryou/yakuinkon1.html

 

レッスン5 中国投資の資金計画について ②

通常、どこの国でも主な資金調達方法は下記の四つになります。

1)         自社(自己)資金

2)         銀行から借入金

3)         自社債券(社債)

4)         株式上場によっての資金調達

 

中国の株式上場規定では外資企業が上場することができます。しかし、上場の条件及び所要時間がかなり厳しく規定されていますので、現状この方法を利用できる日系企業は まだ1社もありません。

しかし、将来中国市場の重要性がもっと高まってくると、多くの日系企業が中国現地で人民元資金を調達するというニーズが増えてくるでしょう。「現地子会社ができるだけ現地で現地貨幣の資金を調達すること」が国際財務管理の重要な原則の一つです。ですから、将来中国で株式上場する日系企業が出てくると思います。

 

さて、そうすると当面日本企業が、中国で行なえる主な資金調達方法は下記の三つになります。

1)         親会社から投資及び増資

2)         親会社からの借入金

3)         銀行からの借入金(邦銀またはローカル銀行)

 

中国;現地での資金調達制度 (JETRO)

http://www3.jetro.go.jp/jetro-file/search-text.do?url=010011300306

 

レッスン5 中国投資の資金計画について ③

親会社の投資がいわゆる登録資本金になります。

ここで、登録資本金について実際よくある問題を説明いたします。

 

        上海で新しく設立する会社の資金ニーズを事前に計画してから、登録資本金を決めること。

実際よくあるのは、法律上規定された最低の資本金額だけを考えて、新会社の必要な資金ニーズを無視し

て、最低資本金額を決めてしまうことがあります。そして、半年未満の内に資金が底をつき、慌てて増資の

手続を行います。増資の手続きは大変時間かかります。外経委の認可が必要ですし、工商局から税関まで

すべての政府部門に変更手続を行う手間もかかります。ですから、資本金は必要な金額をよく計算して、且

つ余裕を持って出資したほうがよいでしょう。

 

        登録資本金は必ず現金である必要はありません。

固定資産でも(例えば製造ラインの設備)、無形資産でも(例えば特許)出資として認められます。ですか

ら、もし100%現金出資ではない場合、資金繰りの計画をもっと真剣にやる必要があります。

 

        「投資総額」及び「登録資本金」の計画をすること。

 

「投資総額」を「登録資本金」と同じ金額にする会社がよくあります。これは大きい問題を起こす可能性があります。実際、「投資総額」及び「登録資本金」の差額が会社の外貨融資の可能枠になります。この差額をゼロにすると、会社の外貨融資の可能枠がゼロになります(資金不足があれば、一般的に増資しかできません)。例えば、もし「投資総額」が25万ドル、「登録資本金」が20万ドルになる場合、その差額の5万ドルが会社の外貨融資の可能枠です(無担保無保証ローンが範囲外)。ですから、「投資総額」及び「登録資本金」の差額が許される範囲で一番大きくすることが正解です。

 

レッスン5 中国投資の資金計画について ④

また、よく注意しなければならないのは借入資金調達の計画です。

 

「親会社がいっぱい資金を持っているので、上海の会社が資金繰りに困ったら親会社から資金調達すればよいのでは?」という考えを持っている方が結構いらっしゃいます。しかし、中国ではこの考え、非常に危ないです。

 

まず、親会社が上海の会社に資金を貸すことは上海の外為管理局に認可をもらわなければなりません。借入契約書をはじめ数多くの資料を揃えて提出しなければなりません。且つ、認可がおりてから、外債専用口座を開設しなければなりません。これができてから、送金して、外債専用口座に入金したお金を使う場合(例えば人民元に両替して支払う場合)、また外為管理局に申請して認可をもらわなければなりません。

 

結構手間がかかりますね。今日親子ローン契約書調印、明日送金、明後日資金調達というわけにはいきません。

 

そして、手間がかかるよりもっと厳しいのは、親子ローンは外債として定義されます。親子ローンの与信額が投資総額及び登録資本金の差額を超えてはいけません。中国政府はこの規定によって、特に中小企業に対して、親子ローンの役割を大きく制限しました。

 

レッスン5 中国投資の資金計画について ⑤

以前は、長期(1年以上)ローンの場合、投資総額及び登録資本金の差額を超えてはいけませんでしたが、短期ローン(担保、保証付け)の場合なら、その差額と関係ありませんでした。しかし、今では、信用ローン(無担保無保証ローン)でなければ、銀行の外貨ローンの与信可能額は投資総額及び登録資本金の差額を超えてはいけません。そのため、今年増資を行う外資企業の数が随分増えました。なぜかというと、人民元切り上げのよる原因もありますが、主な理由としては、外債の規定が厳しくなったため、突然、今までの銀行からの短期ローンを返却しなければならなくなった企業が増加したのでした。ローンを返却して、且つ運営資金の資金繰りをするために借入ではなく、増資の対応しか選択できなかったのです。

 

ですから、もし御社が世界的有名な会社であれば邦銀から信用ローンをもらえるかもしれませんが、一般的には「資金繰り問題があったら、邦銀上海支店から借りればいいだ」という考えを持ったのは危険になります。

 

 

レッスン5 中国投資の資金計画について ⑥

 

読者からの質問

 

中国の地場銀行から資金を借り入れることが非常に難しいと聞きましたが、実際にはどうでしょうか?

 

       

ハリソンの回答

 

確かに、地場銀行から与信額を貰うのは難しいです。

邦銀の場合、日本で親会社との長年の業務関係がありますので、上海の会社に対する与信額を提供することはより簡単です。

 

地場銀行に借入を要請する場合、通常担保を要求されます、例えば、工場や設備などを担保として地場銀行に申請すれば、与信をもらえる可能性が大きくなります。ですから、生産企業より貿易企業が地場銀行の与信をもらうのは難しくなります。

 

以前、上海の日本企業が人民元を必要とする場合、邦銀に申請を提出して、邦銀から地場銀行にStand-by L/Cを発行して、地場銀行から人民元を上海の日本企業が借り入れていました。

しかし今ではこの方式でも、企業の投資総額及び登録資本金以内に行わなければなりませんので、実際使われるケースも少なくなります